映画「あんのこと」ほぼネタバレ感想 絶望の中の希望の光・・そして・・
Amazonプライムで「あんのこと」を日曜日に観ました。
今日火曜日ですが、今でも心に刺さる映画です。
今回は、映画「あんのこと」を紹介します。
あらすじ
ホステスの母親、足が不自由な祖母と暮らす香川杏(河合優実)は幼いころから虐待を受けて育つ。12歳から売春を強制。小学校もあともに卒業していない。さらに16歳で違法薬物の常習者となった。
ある日人情深い刑事・多々羅(佐藤二朗)に補導されたことをきっかけに、更生の道を歩み出す。
さらに多々羅の友人である記者・桐野(稲垣吾郎)らの助けを借りながら、杏は新たな仕事やシェルターで暮らし始める。そうしてかすかな希望をつかみかけた矢先、世界的パンデミックによって事態が一変する。
それでも人に優しくできた杏はどんな夢をみていたの?
観終わったあと、何とも虚しい気分になった。
主人公の杏はとにかく優しい子なんです。 自分は母親から人間扱いされていなくても老人や子供に本当に優しい。
杏の住む家は、狭いアパートの汚部屋。
母親は猛毒親で精神的に幼く時々杏を「ママ」と呼び依存している。
映画の中では何度も暴力を振るうシーンがあるが、杏は無抵抗でひたすら母親が収まるまで耐えています。
暴力を受ける環境にいる人の典型的な情景なんだろう・・杏はそんな母を受け入れるしかなかった。
杏を助ける大人
序盤、杏は薬物中毒者そのものの姿で登場する。
結果、補導されるがそこで出会う少しユニークな刑事が真正面から杏を更生しようと寄り添っていく。(こんなシリアスな映画なのに刑事に笑ってしまった)
薬物依存だった人たちが集まる集会に参加していくうちに杏は笑顔を取り戻す。
とにかく、この映画では「杏を救おう・守ろう」と必死になる大人たちの姿に感動する。
その後DV被害を受けた女性用シェルターに杏は身を置き非正規で介護職に入社した。
職場が杏の実家に給料明細を送ってしまい杏の毒母は施設に乗り込んでくる。
だけど、今度は杏には味方がいます。
杏のことを可愛がっている車いすのお爺さんが母親に突進するシーンや施設長が怒号をあげて一喝するシーンはなんとも胸が熱くなった。
元々、杏と同居している足の不自由なおばあちゃんも杏のことを影ながら支えている。
子供の頃に、一度かばってくれたことで「将来ばあちゃんの介護ができるように」と介護士の道を選んだ。
パンデミックが起こる
みなさんも記憶に残っているでしょう。
2020年コロナが日本で感染者が出てあれよあれよと拡大していったこと。
そして、この年は非正規で働く多くの人々が解雇になったこと。
杏もその1人。
将来、介護福祉士になるために通っていら夜学も休校となり杏の居場所はなくなってしまった。
シェルターは無料で利用できるため家を失うことはなかったが、シェルター住人から突然2歳くらいの男の子を杏の部屋に置いていく。
小さい子供の面倒を突然引き受けてしまった杏は、戸惑いながらも子供の世話をした。
男の子は段々杏に懐くようになり、杏も男の子の世話にやりがいを感じていた矢先、あの毒母と遭遇してしまう。
さあ、その後杏の運命は・・!
最後は・・
と、つい熱が入ってほとんどのほぼあらすじを紹介してしまいました。
それくらい、記憶にぶち刺さった映画です。
みどころはやはり、「絶望の後の希望の光」そして「衝撃のラスト」といった、アップダウンの激しい展開でしょう。
観終わった後、「あんのこと 実話」で検索したくなるそんな映画でした。
(画像お借りしました)
河合優実さんの演技はすばらしいです。絶望・八方ふさがりの運命をこの表情で通じるものがあります。
観終わったあとは、なんとも言えない感覚に浸りました。思いっきり突き落とされた感覚ですね。
1日経って思ったことは男の子の母(早見あかり)のラストのセリフに杏は報われていたとにほっとしました。
今でも、この杏(河合優実)の表情を見ると実話というものありますが、胸が痛くなります。
「それでも人に優しくできた杏はどんな夢をみていたのだろう・・」と・・。
最後までお読みいただきありがとうございました。